緑肥栽培畳表「潤」(うるおい)

緑肥栽培とは

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– 緑肥栽培は、植物を土に返す(すき込む)ことで、豊かな土(フカフカの土)を作っていく栽培法です。

緑肥とは植物の残渣、つまり枯れた植物の茎や葉、根っこなどのことです!

imageたとえばこんな風に、麦を育てて、それを土に鋤き込んでいったりします。

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imageわぁ、せっかくの麦を収穫しないなんて!なんだかもったいない気がします・・・。

imageそうですね。確かに麦がもったいない感じがしますね・・・。

緑肥によって土の中が賑やかになる

土の中に緑肥がたくさん入ることで、土がとても豊かになっていくんですよ。

微生物活動が活性化
– 土の中の世界は、表からは見えませんが、たくさんの土壌微生物が活動しています。
さきほどお話した、土にすき込んだ作物が微生物のエサになり、微生物が増殖するんです。

土の中の微生物たちのはたらき

バクテリア(土中微生物) バクテリアは、土壌微生物の中では体のサイズは一番小さいですが、土の中に一番たくさん見られる微生物です。
放線菌(土中微生物) 放線菌は、通気性の良い土壌を好む好気性微生物です。
放線菌の中には、有害な菌が増殖するのを抑えるために抗生物質を出す菌がいたり、色素やニオイを出すような菌もいます。
糸状菌(土中微生物) 糸状菌の役割は、おもに植物残渣(枯れた植物の茎や葉、根)などの有機物を分解することです。
分解しにくいものでも分解してくれるので、それが他の微生物にとっては大きな助けとなります。

1gの土の中に棲んでいる微生物の数

ある研究者が調べたところ、1gの土の中にはなんと数億から数十億の微生物が生息していたそうです。

1gの土の中に棲んでいる微生物は数億から数十億

たったスプーン一杯の土の中に、日本や中国の人口に匹敵する数の生物が暮らしているなんて驚きですね。

植物の根と微生物

このような微生物たちの活動が活発になればなるほど、植物が生育しやすい環境になります。

それは、微生物の働きによって、土が団粒構造になっていくということも大きな要因です。

微生物の活動によって団粒構造になる

土が団粒構造になることにより、土の中に隙間ができるため、土が固まりにくく、その分根が伸びやすくなるのです。

imageわぁ、納豆菌みたいですね!

imageそうですね、なんだかよく似ていますね。

もうひとつ、微生物たちの豊かな活動のカギを握っているものの一つが、「植物の根伸びの深さ」です。

麦の根は、他の植物に比べて深く伸びると言われています。

麦を刈り取ったあとも、根っこは土の中に残るので、土中微生物たちの活動を助けるだけでなく、次に植える「い草」の根が伸びやすくなるのです。

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– そうなんです。根が深く伸びることで、丈夫で健康な「い草」が育ちます。

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緑肥栽培の流れ

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1年目の10月に麦を蒔き、翌年6月に土にすき込みます。その月の下旬にもち米の苗を植え、10月に収穫。12月にイ草の苗を植え、翌年7月に収穫。その月のうちにグリーンミレットという緑肥用の植物の種を蒔き、9月にそれをすき込みます。

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- そうなんです。一見、遠回りをしているように思えますが、このような循環型農業こそが、土にも人にもそして地球環境にも優しい、新しい農業のスタイルではないかと私は考えています。

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